センター長挨拶
東峯サライ
新しい産前産後ケアセンターの形
女性が社会の一員として安心して活躍できるようバックアップします
妊娠・出産は本能的に行えるのですが、育児・家事は学習です。
知識の集積とイメージトレーニングだけでは現実にはなにもできません。
実際にやってみせてくれる周りの支えがないと、心がめげてしまいます。
夜泣きで不眠になると育児に自信がなくなり、体力も限界になります。
完全母乳と張り切っていても、乳腺炎になれば断念することがあります。
近年は不妊治療後の妊娠で出産がゴールだと思っている方が多いのです。
高年齢出産で親も高齢で手助けが期待できない方。
未熟児室から退院して帰宅したものの扱いがわからない方。
帝王切開後や妊娠中の合併症後遺症がある方など、産後の問題を抱えて本当は手伝いを必要としながらも孤軍奮闘している方が増えています。
韓国、台湾には産後ケア施設は存在し、日本でも助産院が行っています。
マタニティーブルーや産後うつ、育児放棄や乳幼児虐待などが起きない・起こさせないを合い言葉に、近隣の医療機関、母子センター、助産院とも協力して、母児のさまざまなトラブルに対処していきたいと思います。
女性が心身ともに健康で産み育てやすい環境を作ることによって、女性が社会の一員として安心して活躍できるようバックアップする。そんな施設としてお役に立ちたいと考えております。
どうぞ皆様のご鞭撻・ご協力をよろしくお願い致します。
東峯サライ所長 松峯寿美(産婦人科医)