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産後ケアレポート(4)

長い妊娠生活を終え出産し子育てが始ります。ママになってしまうと自分の事は後回しになってしまい産後体調を崩してしまうママさんはたくさんおられます。家族の協力を得れても産後のケアは自分でしか出来ない事もあります。
産後は体力も落ちてしまい赤ちゃん優先になりがちですがご自身のケアを考えてみるのも長い子育ての中では必要かもしれません。

【産後の肥立ち】
 ・産後の肥立ちと言う言葉を良く耳にすると思いますが、とても重要な事なんです。産後の肥立ちとは、妊娠前の体調まで回復するのに要する期間を含めての意味を持っています。「産後の肥立ちが悪い・産後の肥立ちが良い」など言われますが出産後の女性の体調を現す意味として「肥立ち(ひだち)」と使われています。
※一般的には産後の体調が妊娠前に戻るには産後約6週間~8週間はかかるといいます。妊娠中に膨らんだ子宮が元の大きさに戻るために起こる後陣痛やお産で傷のついた産道、子宮からの出血などを含む「悪露(おろ)」などの分泌物などが出なくなって少しずつ回復していきます。
昔からのことわざに「床上げまで3週間」という言葉があります。母親は寝て体調の回復に専念し3週間は布団を敷いて養生しましょう!という事だそうです。産後に無理をすると肥立ちが悪くなり様々な症状がでてしまいます。
ある説には産後の肥立ちが悪いまま過ごしていくと更年期の時にキツクでるとも言われています。

【産後の肥立ちが悪いとはどのような事をいうのでしょうか】

『子宮復古不全(しきゅうふっこふぜん)』
 ・出産後の子宮は急速に収縮を始めるのですが子宮の収縮の戻りが悪い事があります。その目安に「悪露」があります。産後約1ヶ月ほどかけて少しずつ量が減り「おりもの」に近い状態になるのが普通です。1ヵ月過ぎても赤褐色の悪露が続いたりレバーのような大きい塊がでるようでしたら子宮復古不全が疑われます。細菌感染を起こしやすくなりますので熱がでたり子宮に痛みがある場合は受診しましょう。

『産褥熱(さんじょくねつ)』
 ・39度くらいの熱がでます。産道や子宮の傷口からの細菌感染が原因で起こります。

『骨盤の歪み』
 ・子宮の回復と共に妊娠中からの重みやお産のときに開いた骨盤も閉じてきます。産後床上げを早くにしてしまい立ちっぱなしなどが原因で骨盤が閉じてしまう前に内臓などが下がってしまう場合があります。それが原因で骨盤がきちんと閉じず骨盤に歪みが生じる事があります。

『産後うつ』
 ・気分の落ち込みや物事に対しての対処が出来なくなり普段出来ていたことが全く出来なくなったりします。身体にも影響を及ぼし食欲不振や不眠になったりもします。ちょっとした何気ない周囲の言葉に敏感になってしまい傷つき泣きだしてしまう事もあります。真面目で努力家な方やパーフェクト主義な方、責任感が強い方に多く何事も自分でしようと考えてしまう傾向にあるのかもしれません。ヘルプのサインを受け止めてくれる人を見つけるのが一番の解決策です。

『乳腺炎』
 ・母乳をだす乳管が詰まり母乳が乳管内に溜まってしまう「急性うっ滞性乳腺炎」というのがあります。搾乳をこまめにし母乳の出を良くすると緩和されます。細菌が入ってしまいますと「急性化膿性乳腺炎」となり抗生物質を飲み治療します。

※産後は体調や精神面でも弱ってしまう傾向にあります。頼れる方を見つけておくのはとても重要な事になってきますが、現代では難しい事なのかもしれません。

【骨盤矯正は痩せやすい体を作るので産後ダイエットになります】
 ・妊娠中から開いていった骨盤は産後3~4ヶ月かけ左右交互に少しずつ閉じていきます。正常な位置に戻ろうとしますが産後の姿勢の悪さや元々歪んでしまっていた場合などは骨盤は正常な位置には戻らなくなってしまいます。
産後、骨盤が歪んでいると血行が悪くなり脂肪の燃焼を妨げてしまうので太ります。そうなると腰痛や肩こり、むくみ不妊などにも繋がっていきます。
悪露などが落ち着き体調が戻りだす産後2ヶ月~6ヶ月くらいの間に行うのが効果的だといわれています。ただ産後6ヶ月を過ぎてしまいますと骨盤が閉じた状態になってしまい矯正が難しくなります。産後4ヶ月までだと歪んだ骨盤を矯正しやすいそうです。骨盤が正しい位置に戻る事は内蔵が正確な位置に戻り機能しますので血行も良くなり基礎代謝があがるので痩せやすい体になり産後ダイエットにも最適でスタイルも良くなります。
骨盤ベルトや専用のインナーを利用すると運動が出来ない時期からでも矯正できます。他には骨盤を元の位置に戻す産後のスクワットや体操もありますので産後の週数に合わせ行ってください。
ヨガや整体、マッサージなども効果があると聞きます。勿論正しい姿勢も大事です。

【産後のケア用品とはどんな物があるのでしょうか】
 ・産後すぐには買い物に出ることがママは不可能になります。本当に必要だなって思うものは妊娠後期に準備しておきたいですよね。

『産褥ショーツ』
 ・陣痛が始ったときからあると便利な産褥ショーツとは股の部分がマジックテープなどになっていて助産師さんなどが子宮口のチェックをする時や産後の傷口や悪露の状態を見てもらうのに必要になります。生理用のショーツと違い出産後の悪露用ナプキンなどに対応していますので必要になります。2枚~3枚あれば大丈夫かと思います。

『産褥ニッパー(ウエストニッパー)』
 ・産後すぐから使用出来る産褥ニッパーは体型改善以外にも効果があり、骨盤を引き締めて子宮の収縮を助ける役目もあり悪露が早く終わるとも言われています。

『リフォームショーツ』
 ・産後2週間くらいの悪露が落ち着いてきた日中だけ使用できるのがリフォームショーツです。履くタイプなので外出時でも気にならず使用できます。骨盤の矯正とウエスト、ヒップなどの引き締め効果が期待できます。

『リフォームガードル』
 ・産後1ヵ月検診で悪露や体調もOKですよと言われてから使用できます。ウエスト、ヒップ、太ももまで一気に引き締めてくれます。

『骨盤ベルト』
 ・有名なところでは「トコちゃんベルト」ではないでしょうか。妊娠中からも使用できますので妊娠中は腹帯感覚でつけて産後は骨盤ベルトとしても使用できます。他のメーカーからも様々な物がでていますので参考にしてみてください。

『乳首ケア』
 ・骨盤を戻して体型を戻すのも大事なケアですが、乳首のケアにも気をつけてみてはいかがでしょうか。授乳中に乳首が切れてしまい泣きそうなほど痛くツライ思いをするママも多いのです。様々な種類の授乳中の乳首ケアの商品もでていますので一度みておくのも良いと思います。

【産後ケアセンター・産後ケア施設】
 ・産後ケアセンターとは出産し退院後にママと赤ちゃんが一緒にユックリ過ごす宿泊型ケア施設の事で育児支援を目的とし運営されています。産院が産後ケアセンターや施設を運営している場合は産後そのままケアが受けれます。産院にない場合は退院後産後ケアセンター(産後ケア施設)へ入所します。
個室が基本で看護師、助産師を中心に臨床心理士や産後ケアリストなどの専門職の方も24時間体制でママのケアをしてくれます。
癒しを取り入れた様々なプログラムが用意されていて産後の母体の回復に努めてくれます。夜間には助産師が赤ちゃんのお世話をしてくれますのでユックリと睡眠をとることもできます。勿論個室がメインになりますので家族さんの宿泊もできます。
リラクゼーションと体調の回復もでき子育ての勉強もでき産後ママの不安も取り除かれるので快適な産後をすごせるのがメリットです。
ただ保険適用外ですので高額で1泊3万近いところが多いです。
※産後入院費用として補助を行っている地方自治体もありますのでお住まいの地方自治体に確認してみてください。安く利用できる場合もあります。ただ産後ケアセンターは事前予約しておかないと人気が高くスグに入所が不可能な場合もありますので出産予定日が分かった時点で調べておく方が良いと思います。

【産後ヘルパー】
 ・自宅に専門の方が来てください、家事や赤ちゃんのお世話をしてくれるので自宅で過ごしながらケアが受けれるのがメリットです。一般的には産後6週間~8週間くらいの期間の間に利用される方が多いみたいですが回復に不安があるママの場合ですと産後半年ほど利用される方もいるそうです。
サポートしてもらう内容や都道府県で金額は多少違いますが1時間1,500円~3,000円くらいだそうです。行政がサービスで行っている産後ヘルパーだと市民税所得額によって変動はしますが1時間500円ほどで2時間までサポートしてもらえます(都道府県で金額は違いますのでお住まいの地区でお聞きください)


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